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2007.11.24 (Sat)

中村先生の講演

共愛学園
共愛学園(群馬県前橋市)

昨日、群馬県に行ってきたのは中村先生の講演を聴くために行ってきました。

中村先生と言っても、ギターの中村先生ではありません。
ギターを習っているのは、水戸の中村俊三先生です。

今回の中村先生は「ペシャワール会」の中村哲(なかむらてつ)医師の後援会でした。

前日も書きましたが、中村医師は現在アフガニスタンで医療や食料援助の活動を行っています。すごいのは、これはつい最近始めたわけではなく、かれこれ30年近くも以前から続けてきている活動なのです。
アフガニスタン内戦の時代も、湾岸戦争の時代も、そしていま現在のテロ戦争とうたわれるアイサフの攻撃の中でも、中村医師は活動されてきました。本当にすごいことです。

「誰もが行かないところに行き、誰もしようとしないことをする」

これがペシャワール会の、そして中村医師の理念・信念です。公演内容は「国際貢献と憲法9条をアフガンの状況から考える」と言う内容でした。

私としては、農業土木の技術者(とまで言ってしまっては恥ずかしいですが)としての立場から、現在の農業の実態、復旧計画、その効果などを聞きたいと思いましたが、公演する場所がキリスト教プロテスタントの日本基督教会の学校の中、対象は教会の信者及び一般だったので、内容がそちらに偏ってもしょうがないと思っていました。憲法9条についての見解や、日本の自衛隊の対応への中村医師の見解が述べられるような講演だろうと思いました。

ま、それでも良いと思いました、こんなこと言っては偉そうなのですが、中村医師がどんな人物なのか、ペシャワール会がどんな活動をしているか、それが分かればいい・・・そんな期待を持っての参加でした。


今現在、僕自身が一番興味を持っているのが、やはり国際協力です。

今の仕事が終わったら、一度は実家に帰る予定ですが、そこに長居するつもりはありません。できれば仕事を見つけて再就職するつもりです。ですが、今現在通常の仕事、サラリーマンや従業員になるつもりはないんです。兄は派遣会社と言うか職業斡旋の仕事をしている都合もあり、今の仕事を辞めると聞いたらすぐに地元で「新日鐵が新事業で100年分の鉄鋼を仕入れるらしい、仕事あると思うぞ!」とか、普通の人には知り得ない情報を持ってきてくれますが、どれも普通のお仕事。兄の弟を思う気持ちはうれしいけど、申し訳ないんですがそういった「誰でもできる仕事」につくつもりはありません。

今持っている技術、農業土木・土木施工・英語・海外経験・音楽?など、今までの経験を生かしてできる、仕事をしたいと思っています。そう、しかも誰もやりたがらないような仕事で、僕しかできないような仕事・・・そんな物はなかなかあるとは思いませんでしたが、なんの偶然なのか、そのような活動をしている人がいて、(私を使うかどうかは分かりませんが)ワーカー(現地作業員)を募集していました。

資格内容は、
水路建設関連の技術:いわゆる農業土木

コンクリート関連の技術:むしろ私の専門分野

英語で業務可能なこと:英語で専門分野の授業してました


そのどれもが、中途半端かも知れませんが、これら全てをできる人はJICA専門家のOBか、大手の建設会社海外支局の技術者でしょう。
そういう人たちは、危険のあるところへは派遣されることはありません。自ら望んでそういうところに行く気概のある人でなければ、まずあり得ないでしょう。そうしてそういう技術だけでなくキャリアを持ち併せている人は、家族もいるだろうし、企業や組織の束縛、いわゆる「しがらみ」があって参加は難しいでしょうね。

そこをいくと私は、全てまんべんなくこなせる上に、養う家族もいない、属している組織もない、ついでに言うと仕事もない。なにか出逢いのようなものを感じました。


講演の内容は、アフガンの実状とその活動内容、またそれに関わるエピソードなどについて話されました。
意外にも講演題目である「憲法9条」にはそれほど積極的に触れず、軍を派遣すると言うことはどういう事なのか、それがどういう事を招くかと言うことを力を込めて話されていました。
私が聞きたかった内容が多く、水路建設、農業への支援、などについても様々な情報を得ることができて、私にとって面白い内容でした。

なかでも、いま乾燥地に強い作物として「サツマイモ」と「そば」を積極的に広めているそうです。これは他の国でも行われている施策です。
例えばラオスでもケシ栽培は盛んなことで有名です。なんせ「黄金のトライアングル」の中に入ってますから。高地でそういったケシの栽培が盛んなのですが、そういった「犯罪組織」から脱却しお金を得るための作物として「そば」が採用されています。そばは他の作物に比べ、強くて手間いらず、さらにはやせている土地でも実りやすいので、ケシなどから「転作」させるにはうってつけの作物です。ラオスの山岳民族の自立支援などでそばの栽培は進められています。
サツマイモは日本から持ち込んだ物でしょう、確かに高カロリーで、バランスの取れた良い食べ物だし、乾燥に強いと言うことで進められているんですね。ナルホド・・・

面白い話し、ナルホドな話しをされていました。


「最近では、このサツマイモの種芋が盗まれる、と言うこともあるんですよ・・・」

へぇ、たいへんだな・・・こちらの善意を踏みにじる人がいるんだねアフガニスタンにも・・・と会場からため息にもにた声が漏れる。

しかし・・・

「これはしめたもんだと思いましたよ!」  d( ̄  ̄)

ナニ? Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)エェ?!

「こういった作物という物はこちらから、“これは良いですよ!”と言ってもなかなか広まる物ではありません、むしろこの作物は良いらしいぞという噂が広がった証拠なんです、種芋が盗まれてしまうというのは。だから喜ばしいことですね。この方が広まるんです。」

オォォォー(゚∀°)ノノ.。・:*:・゚ パチパチ
感嘆の響きが会場からわき上がる・・・なるほどねぇ・・・

「それで、サツマイモは表面から出た“ツル”をさすことでも増えますので、次は“(増やせるんだから)ツルを取ったらだめだよ”という噂をわざと流してやるんです。そうしたら早速持って行かれました。」

会場からドッと笑い声 (´゚艸゚)∴ブッ

なるほど、裏をかいた作戦ですね・・・。自分で盗んでった物であれば、その作物は良いんだと言うことを知っていると言うこと、押しつけられた物ではないから一生懸命作る。それを回りが見ていたら「俺も!俺も!」と飛びつく・・・これは素晴らしい。


灌漑施設も農作物も、他のどんな国際援助でも失敗の原因の一つに「押しつけ」という物がある。こちらすごい物を作ってあげても「もらった」という気持ちが強くて、使い方も、壊れたときの修理費用も、その修理さえもやってもらえるまで動かない事が多い。ようはやる気が出ないのである。それで今までは管理や修理、維持をできる技術者の不足がそうさせるのであろうと言うことで(それも一因ではあるが)技術者養成などに力を入れてきたが、イマイチパッとしない成果ばかりだった。それで近年は自分たちでやらせる、適正技術でやらせると言う手法が多くなってきている。最新技術よりもアナログ技術だ。彼らにもできる技術を教えてやるかどうかは、相手任せ。そうすることで彼ら自身にもプライドが芽生え、自分たちで作ったものにも愛情がもてる。そうすればずーっとこれから以後その技術は根付いて、むしろ広がっていくだろう。

そして日本の伝統技術はそういった「手仕事」の技術の宝庫と言っても良い・・・上総堀(かずさぼり)、竈(かまど)作り、そして農業技術・・・

中村医師をはじめ、ペシャワール会の方達は経験からなのか、それとも肌で分かっているんでしょうね・・・しかもまるで心理を手玉に取るかのようなその作戦・・・すばらしい脱帽です。
とても「粋」な感じがしますね、すっかり話しに引き込まれてしまいました。


話しを全部書き込んだら長くなってしまいますので書きませんが、やはり中村医師のお話には“真実”があると思います。

力(テロ)に対抗するには、力(軍隊)であってはならない。今現在、アフガン人が外国人に対して思っている感情はどんどん悪くなってきている。これでは逆効果です。・・・と
タリバーン政権が倒されても、いまだにテロ攻撃は収まらない。だから国連軍の攻撃もやまない、そしてアメリカ軍はテロリストがいたと言って農民を爆撃・銃撃する、それを誤爆とも言わないで○○人のテロリストを処分したと言い張っている、その中には間違いなくただの農民だった人々がいる、だから反米感情が高まる、これは非常に悪循環だ・・・と言っておりました。
しかも、そんなアメリカ軍はじめ国連軍に日本は「給油している」のである、そのため以前までは「ウェルカム!」だった対日感情もだんだん悪化してきているのだという。

どういう誤解か、日露戦争などの経緯や、大戦後の奇跡の復興を遂げた日本にはアフガニスタン人は好感情を持っていたそうです。ですので、活動はスムーズに受け入れられた部分もあるとか。しかしそれが今では悪い方向に行きかけているのです。
もちろんタリバーン政権も悪いし、テロ組織は無くなるべきでしょう。
しかしそのためにアメリカが食料の援助制裁をおこなったりするのは一般の農民を苦しめるだけであるということ。そしてそれは今現在起こっていることで、数百万人がすぐにでも餓死するような危険があると言うこと。テロ組織を潰すために、誤爆したり、農民を餓死させてもしょうがないという考えは絶対に受け入れられるものではない。あまりに遠い世界での出来事なので、まるで物語を見るように、みんな感覚が麻痺しているだけなのではないだろうか?

「まず命を救え!」

これだと思います、中村医師が言いたいことは。
これは、実際に現地でアフガン人に接して来た人でなければ言えないセリフではないでしょうか? そしてその言葉は、ジャーナリストが少しだけ現地を見て言う論票よりも、知識あるテレビのコメンテーターが良識者顔で言うコメントより、現地に行かない政治家が国際社会がどうの言いながら話す言葉より、ずーっと心に響く言葉です。

もしか、いけるのであれば中村医師と仕事できれば素晴らしいだろうな、と思っています。


ま、おまえじゃ駄目だ! って言われるかも知れませんが・・・

もう少ししたら、コンタクトをとってみようかと思っています。


※今日はかなり長くなってしまいました、しかしこれでも少しはしょっています。本当に書きたいことを全部書いたら、倍以上になりそうなので、これでも内容を限定しました。

EDIT  |  13:47  |  国際協力  |  TB(0)  |  CM(0)  |  Top↑

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